2年半ぶりの群馬の山奥,何年ぶりか忘れた5月の大型連休の遠出。Twitterでは「リベンジ消費」とも一部で言われている,人々の突沸したかのような消費行動をバカにしているが,連休中にノコノコとスーパー有名温泉地に出かけていったという点ではぼくも同類である。
まあいい。ことの発端は4月の後半に,草津(群馬県の地名)に行かんかという人がいて,それに乗ったことが始まり。最近,どこか遠くに行く気力もなかったので,たまにはそういうのもいいなと思った。道路は死ぬほど混むだろうということで(実際そうして正解であったが),とりあえず特急券をとってもらい,電車で行くことに。日程は2泊である。
1日目
出発
3日早朝。上野駅。朝食を摂っていない。中央改札を一旦出て,飯屋を探す。つい最近,ガバガバコンプラ案件で炎上したファストフード店を見つける。でも,その手前に松屋が。駅を出てそちらのほうが近かったから,松屋に。もう一方のチェーン店がコンプラ案件でイメージが悪かったかどうかは,あまり関係がない。
ネギたま牛丼。野菜が乗っていると安心する年頃である。 |
時間になったので,人と待ち合わせをし,列車へ。上野駅9時発の特急草津31号。激混みである。
座席はフカフカだが,見た目はボロい。どこぞの熊の出る里のキハ183よりは,さすがにマシだが。 |
連休中は突然人がバカになる法則でもあるのだろうか。私の前の列に座っていた人が,指定した列車を間違っていたようで,降りていった。特急券に印字されているであろう,指定した列車の発車時刻すら読めないようでは,小学校1年生から教育を受け直した方がいい。代わりに,正しく予約していたご家族がいらっしゃった。こちらのご家族は,渋川で降りていった。
2時間半弱特急列車に揺られ,長野原草津口駅に到着。数分で草津温泉ゆきのバスに乗り換えである。バスは道中,渋滞するとわかっていながら自家用車で草津温泉に乗り込んでくる物好きのせいで渋滞にはめられ,20分ほど遅れて到着。まあ急ぐ用事も無いので別にいい。
草津温泉バスターミナルで,帰りの乗車券を発券。何事も事前に,計画的に。
というと聞こえがいいが,せっかくだし「草津温泉駅発行」の印字が欲しかっただけである。 |
到着~昼食その1
滞在地に荷物を置き,ダラダラと昼食へ。13時を過ぎたころ。
ハヤシライスにオムレツをのっけたもの。 |
場所は国道292号の交差点のところの『おうちごはん 彩花』(https://goo.gl/maps/1WBe6nFQxw7Lkqpu5)。久々にハヤシライスを食った。うまいハヤシライスは,カレーより手間がかかるので,なかなか作らない。ホロホロに煮込まれた牛肉がおいしい。ソースは割と"あっさり"。
「なにもしない」をする
温泉街を少し散歩。人が多い。ここは休日の人出が多いのがデフォなので,大混雑というほどではないが,事実として人様が大量に存在している。饅頭屋とか焼き鳥屋とかは列ができており,なんとでもない(と言ったら失礼かもしれないが,さほど珍しいとも思えない)飯屋にも待機列がある。すごい人混みである。
どこを観光しようみたいなのも無いので,混雑を一瞥して滞在地に戻る。滞在地に籠もって,研究の作業や可愛いお馬さんの写真に目をやったり,昼寝をしたりして5時間ほど過ごす。暗くなったので,そろそろ夕食を摂りに外に出ることになった。
豪華夕食
外で食べられればそれが一番いいということで,外に出る。ふつう,観光客はホテルで夕食を摂るので,飯時はそんなに混んではいないだろうという算段である。また,その関係で温泉街の夜は早い(という感覚があった)。
間違っていた。なぜか,めちゃくちゃ人がいる。最近の若者はみんな素泊まりなのだろうか。ホテルでゆっくり夕食に舌鼓を打つ文化,もしかして無くなった?行こうとした飯屋は混んでいたので,誰がこんな列に並んでまで飯を食うんだと2人で文句を言い合い,場所をあとにする。並ぶのはラーメン屋だけでいい。我々はリフレッシュのために温泉街に来たのであって,なにも口コミで人気の飯屋に馬鹿の一つ覚えで並んでInstagramにアップする写真をセコセコ撮って,疲れるために温泉街に来たわけではない。
そんなことを思いながら,酒屋へ移動。
いつもの(?)パネルがお出迎え。 |
ここ,後で知ったが本店ではなく支店らしい。へぇ。とにかく,ここでは滞在場所で飲むためのお酒を購入。スーパーへ移動。スーパーの品揃えも,閉店時間が近いということを差し引いても惣菜がからっきしである。すごい。コンビニに移動。人がいっぱいいる。君たち,ホテルは?
セブンイレブン最高! |
んで,こちらが草津1日目の豪華夕食。ソースカツ丼である。コンビニ飯はうまい。
飯を食って,温泉に入りに行き,酒を飲んで,なにもしないをしてこの日は就寝。同行者は今年から社会人であるが,ぼくは学生なので,こういう旅行はいやでも生活リズムが治っていい。温泉地に静養に来ると健康になった気分になれるのは,なにも温泉の(あるのか無いのかわからない)効能だけではないのだろう。
2日目
MORNING
2日目。前日の夜に朝食の調達に失敗し,面倒だということでモーニングサービスをやっているお店に行く。
コーヒーではない。朝食のボリュームはそれなりにある。 |
こちらは『Cafe ASPEN』(https://goo.gl/maps/N3uorAKQuiMuArKN8)。営業日に気をつけてほしいが,8時半からモーニング営業をしている。飲み物はコーヒーや紅茶など。コーヒーがメインの店っぽい。しかし,紅茶が「オリジナルブレンド」を名乗っていたため興味があり来店。セイロンベースだと思うが,軽く香りは薄い。冷めると少し渋みが出てくるが,淡い。また来る機会があれば,ランチでピザなんかもいただいてみたい。
TEA TIME
朝食をとった時間が遅かったので,夕食が遅れないように昼食をスキップ。その代わりお茶をすることにした。
煮出したミルクティーがポットで出てくるの,珍しい気がする。 |
こちらは『ティールーム ゆきうさぎ』(https://goo.gl/maps/nLs7A4y5G9hoHybV6)。場所がいいので「✨ヌン活✨」みたいな人も結構いる。退店時には待機列が出来ていた。
ミルクティーを推しており,アイスティーにしても3倍の量の葉っぱ(と店は主張している)で煮出したミルクティーがサーバーにたっぷり2杯分入っている。なんとも良心的である。お茶の香料入りの牛乳ですか?と訊きたくなる舐めたミルクティーは世の中に蔓延っているが,ちゃんとお茶の味がする。ほんの少しだけガムシロップを垂らして風味を締めてあげると上質なティータイムを演出する主役に躍り出る。同行者なんて何のその,お茶との真剣な対話が繰り広げられる。
脇に控えているお菓子の存在を忘れてはいけない。カステラの間にはバニラの香りをたくわえたクリームが挟まれており,非常にぜいたくなもの。お店のデザインも非常に行き届いており,お店のスタッフを呼ぶのはしょうもないブザーや,あまりこういう場所では品が良くない声を張り上げて呼びつけるのではなく,テーブルに鈴がおいてある。こういう小洒落た設備はいい。また,ほとんどの人は気にしないと思うが,消火器が「消火器」と書かれた木の板の後ろにおいてあり,客の目から直接消火器のお姿が見えない(もちろん,非常時にすぐ使えるようにはなっている)のもいい。ティータイムは,ただ美味しいお茶のみが作りだすものではないのである。
♨♨♨HOT SPRING♨♨♨
なんということでしょう。これまで1文字も温泉の話をしないできてしまった。目的は温泉と保養であり,余計なことばかり言っていてはいけない。
ということで,ここ(https://goo.gl/maps/werxeN1BDsh8wxKy6)に行ってきた。温泉の写真はないので,以下に雰囲気がわかる写真を。
牛乳に限ります。 |
以上。
DINNER
前日は19時くらいに繰り出そうとしたのが間違いであった。であれば,まだみんなホテルで夕食を摂っている頃だろう18時くらい,少し早めに繰り出す。夕食の写真がこちら。
おいしい豚焼肉弁当でした。 |
飲食店どこも混んでてちょっと機嫌を損ねてしまった。
何もしない
もうあまりこの3日間について語ることが残っていない。なぜなら,本当に「何もしない」時間だったからである。いや,温泉地で滞在場所に籠もって研究の進捗を生んだり,可愛いお馬さんの写真集を見たりはしていたが,ふつう,草津温泉という土地に余所者が来てすることといえば,あちこち温泉回ったり,道の真ん中で買ったものを食って歩いたり,パシャパシャ動画や写真を撮ってInstagramやTiktokにアップロードすることなのである。それに比べれば,我々は「何もしていない」。むちゃくちゃ話題が多くて常に喋っているというわけでもない。しかし,せっかくの休暇なのに本当にそんな忙しなく動いて疲れることに価値はあるのだろうか。とてもいい2泊3日であった。
2日間でいただいたお酒。ガヤガヤ騒がない静かな飲みはいい。 |